| 耐震壁の単体試験については、これまでに「筋かいを入れた耐震壁」と「下地板を張った耐震壁」の説明をしましたが、実際の住宅では筋かいを入れた上に下地板を張る場合が多いので、ここでは「筋かいと下地板を併用した耐震壁」(以下併用耐震壁)の性能について説明します。実験の方針は、公庫の仕様書に準じた試験体の耐震性能と、ガセット仕様に準じた試験体の耐震性能を比較することです。併用の場合は二つのパターンがあり、筋かいに圧縮力がかかる場合を圧縮パターン、筋かいに引張力がかかる場合を引張パターンとします。また、ガセット仕様の下地板の張り方については、圧縮パターンでは下地板に引張力がかり、引張パターンでは下地板に圧縮力がかかるようクロスさせます。
試験体は単体試験体用軸組に間柱(27×105)と筋かい(45×90)を取り付け、その上にラス下地板(11×80)を張ったもので、上段は公庫仕様、下段はガセット仕様です。またそれぞれ、左側の図は圧縮パターンで右側の図は引張パターンです。(図1)
接合部については、公庫仕様は昭和60年度の図4と同じ、ガセット仕様は同年度の図5と同じです。
筋かいが入っている場合の試験結果は昭和60年度と同様、圧縮パターン、引張パターン、平均値のそれぞれについて、公庫仕様とガセット仕様の二つのグラフで比較することにします。圧縮パターンでは公庫仕様とガセット仕様はほぼ同じですが、引張パターンではガセット仕様の強度は公庫仕様の2.8倍とかなりの違いが見られます。その結果、圧縮と引張の平均ではガセット仕様の強度は公庫仕様の1.7倍になります。(図2)
| 【注】 |
筋かい、下地板等のあとの括弧内の数字はそれぞれの部材の断面寸法(単位mm)で、筋かい(45×90)とは筋かいに使用した材料の厚さが45mm幅が90mmということです。 |
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S60-図1
単体試験体用軸組

図1

S60-図4

S60-図5

図2
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