第12回 協会設立について


 TIP構法住宅はその実績とともに、少しずつ世の中に受け入れられ、建築主の希望に沿ってTIP構法で施工する工務店や大工職が徐々に増えてきました。第2回研究室主催セミナーの際、TIP構法愛好者の団体を作って欲しいとの要望が出され、ボランティア活動でその普及を考えていた私も、彼等の期待に沿って団体の設立に本腰を入れざるを得ないことになりました。

 この構法の将来のあり方について、前述の長島氏は建設省にしばしば足を運び、当時、建設省大臣官房審議官(住宅局担当)の要職にあった梅野捷一郎氏に相談しました。梅野氏は、長島氏の話を聞いて以下のような結論をだしてくれました。「この構法は優れた構法であるから、是非、世の中に広めて欲しい。そのために、早急に団体を組織し、開発者みずから団体のメンバーに徹底した指導を行うことが肝要です。団体を作らずに野放しにすれば、この構法の健全な発展と広範な普及は望めないと思います」と。

 その頃、私はまだ、東京工芸大学で学生の指導にあたっていたので、団体設立の実務はすべて長島氏にお任せしていましたが、氏は非常に前向きに取組んでくれました。長島氏の協力がなかったら協会の誕生はなかったかも知れません。

 協会の名称は「日本TIP建築協会」と定め、平成4年9月には協会設立の準備委員会を発足し、10回を超える委員会を開催し、同年11月24日(火)午後2時から設立準備委員会総会を開催しました。その総会の場で「日本TIP建築協会」の設立と準備委員会の解散を決議しました。かくして、日本TIP建築協会設立総会はTIP構法愛好者約30名の参加を得て、予定より早く平成5年1月16日(土)に開催され、予め準備委員会で作成した日本TIP建築協会定款(案)が正式に承認されました。定款第3条(目的)を要約すれば「国民の豊かな住生活の向上並びに木造住宅産業の発展に寄与するために、TIP構法住宅の普及と健全な発展を図ること」であり、今日までの活動を振り返れば、ほぼ、その目的に添ってきたものと思われます。



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