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第7回 新説「コロンブスの卵」
TIP構法住宅の第1号は平成2年秋に着工し翌3年の春に完成しました。それから暫くは私の個人的ボランティア活動としてその普及に努めてまいりましたが、その間に知りあった大工・工務店関係者の要望に応えて、平成5年1月16日に日本TIP建築協会を設立しました。協会設立以来、今日までの着工件数は5512棟に達しております。
この間、私がTIP構法について説明した時、「これは正にコロンブスの卵ですね」という感想を述べられた方は少なくありません。この方達はTIP構法をそれなりに評価して褒めてくれたのでしょう。
ところで、あなたはコロンブスがどうやって卵を立てたかご存知ですか。殆どの人は卵の底をつぶして立てたと思っている様です、そこで私は1992年9月20日に旺文社が発行した「故事ことわざ慣用句」で調べてみました。そこには次のように記載されていました。
コロンブスの卵
一見だれにでもできそうなことでも、最初にたちむかい、なしとげることは非常に困難であるというたとえ。 (語源)イタリヤの航海者コロンブス(1446?〜1506)が、アメリカ大陸の発見などだれにでもできることだと言われたとき、それなら卵を立ててみよと言い、衆人がどうやったらよいかとまどっていると、卵の尻(しり)をつぶして立ててみせたという話から出たことば。
写真1 |
さて、これであなたは一応納得されたことと思いますが、私は必ずしも納得できません。というのは、卵を立ててみよと言われたら、誰しも、あるがままの形で立てなければならないと思い、そのためにとまどったのでしょう。それなのに、尻をつぶして立てたとしたら、人の心の裏をかいたやり方ではないでしょうか。だから私は、コロンブスはきっと尻をつぶさずに立てたのだと思います。
写真2 |
そこで、私は数年前に尻をつぶさずに卵を立てることに挑戦してみました。最初はひとり食卓の上で試みているうちに見事に立ってくれました。その後、会員との会食の席などで卵をとりよせ仲間の前で立てたり、親戚の家でその家族に教えみんなで一緒に立て合ったりしたこともあります。
そんなことを最近ふと思い出し、12月のある日、通勤途中6個入りの卵パックを購入しました。そして、昼休みに事務局の私のデスク上で久しぶりに挑戦しました。はじめに一つ立ったところをスタッフがデジカメで撮影しました。(写真1)。そこで、一つ目が倒れない様、そっと二つ目に挑戦したところ運良くこれも立ってくれました。(写真2)この様なこともあって私は今でも、コロンブスは尻をつぶさずに卵を立てたのではないかと思っているし、またそう思いたいのです。
あなたも是非、「尻をつぶさない卵立て」に挑戦してみて下さい。お休みの日など、家族そろって食卓を囲み「卵立て競争」をしたら、きっと楽しい一日になることでしょう。
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